新型コロナウイルス感染拡大によるマスクをはじめとする医療用防護具の不足は、エルマルコのあるチェコ共和国リベレツ州においても深刻な問題となっています。

そのような中、エルマルコが地元の大学・企業と協力し、ナノファイバーがコーティングされたPPスパンボンド不織布をマスク用のナノフィルターとして地域に提供しているというニュースが飛び込んできました。

エレクトロスピニングで作製されるナノファイバーの繊維径は数十から数百nm(ナノメートル)まで制御できます。極細の繊維が折り重なって堆積することによりシート全体の表面積がアップし、繊維がウイルスを効果的に捕集します。

エルマルコのナノスパイダー技術がチェコで活かされているというニュースを聞き、久しぶりに明るい気持ちになりました。

エルマルコで週末に生産されたナノファイバーシートの量は合計82,500m。次の処理のためにドライロック社に向かいます。

 

©2020 Liberecký kraj

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出来上がったナノファイバーフィルター。このフィルターをマスクのポケットに挿入して使用します。


【2020年3月25日 リベレツ州のフェイスブックの投稿より】
エルマルコとドライロックCZのおかげで作られた、保護ベール用のナノファイバーフィルターの最初のテストサンプルは、消防士と警察官に引き継がれたところです。 彼らは今週末に通常の操作でナノプロテクションを備えたドレープがどのように機能し、フィルター交換がどのように機能するかを確認します。
リベレツ州が作っているナノフィルターは販売予定ではありません。リベレツ州の警察官、消防士、救助者は無料で受け取り、その後地域の自治体によって配布されます。さらにはチェコ全土の統合救助システムに無料配布されます。このナノ素材の購入リクエストや配布に関してのリクエストは受け付けておりませんのでご了承ください。

 

【2020年4月19日 リベレツ州マーティン・ピータ知事のフェイスブックの投稿より】
今週の土曜日もリベレツ州のマルチメディアホールは、ナノフィルターのパッケージングを手伝ってくれたボランティアスタッフでいっぱいでした。
リベレツ工科大学で発明されエルマルコとドライロックCZで製造された180万個のナノフィルターは、3月26日から今日まで何十人もの人々の手によってパッケージに入れられました。
すべての人々に感謝します。おかげで何千人もの人々にFFP2クラスのレスピレーターを装備することができました。