ナノスパイダー・テクノロジーとは
ナノスパイダー™ テクノロジーとは、簡単に言えば「ノズルを一切用いないエレクトロスピニング法」のことです。ノズルを使用せず、ワイヤーやシリンダーを電極とした高電圧による自由液面(フリーサーフェス)のエレクトロスピニング(電界紡糸)工程であり、特許を取得しております。ナノスパイダー™ テクノロジーは、キャピラリの先端からだけではなく薄いフィルム状のポリマー溶液からもテイラーコーンが形成され、それに続くポリマーの流れを創ることが出来るという発見に基づいており、得られるナノファイバー層の均一性そして生産性の高さに大きく寄与し、現在ナノファイバーの商業生産ラインの中核技術として広く利用されています。
ナノスパイダー・テクノロジーの特長
ノズルを用いないエレクトロスピニング法
ノズルを用いずシリンダーやワイヤーなどの自由表面(フリーサーフェス)からエレクトロスピニングすることで、ノズルの詰まり、ノズルの配置からくる問題点を解決し、ノズル方式よりも高い生産性と簡易な機構を実現しています。
ウェブシートの優れた均一性
下図は160 cm幅のナノファイバーシートの圧力損失を測定したのものです。20 cm刻みで横方向に圧力損失を測定していますが、どの地点でもほぼ均一な数値を示しています。それはナノファイバーが堆積してできる空隙のサイズがどの地点でもほぼ一定、すなわち均一にナノファイバーが堆積していることを意味します。
ばらつきの少ない繊維径
繊維の均一性をあらわす図です。下図では平均の繊維径が71 nmとなっています。
高い生産性と拡張性
2010年に開発された固定型ワイヤー電極(第2世代)により、それまで用いられていたシリンダー型電極(第1世代)よりさらに高い生産性を実現しています。また、ラボ機から大型の生産機まで同一の電極システムを搭載しているため、スケールアップが容易なことが大きな特長です。ナノファイバーの大量生産に必要な生産ライン向け周辺装置(ポリマー調合装置、巻取り巻き出し装置、洗浄システム、ホット・エアドライヤーなど)も製造・販売しています。
使用できるポリマーの柔軟性
使用できるポリマーの一覧はこちらです。(記載のもの以外も研究対象です)
簡便なオペレーション
ノズルを用いないため、清掃にかかる時間とコストを節約します
確かな安全性
CE準拠